潜水艦利用東海岸浸透武装共匪事件

事件概要

 同事件は、96年9月18日0055頃、タクシー運転手が江陵市江東面所在東海高速道路を通過したが、挙動不審者2名と近隣の安仁津里テポ洞海岸に座礁した黒色の潜水艦船舶1隻を発見して申告し、持ち上がった間諜浸透事件である。

 同申告を受けた軍・警・予備軍は、合同で逃走路周辺を全面封鎖し、徹底した武装共匪掃討作戦を実施し、江陵市江東面茅田里において潜水艦操舵手李グァンス(65年生、上尉)を逮捕し、青鶴山において逃走し、集団殺害された逃走共匪11名の死体を発見したのに引き続き、9月19日以後、浸透地域周辺のタンギョン谷・七星山等の地において我が軍の投降勧誘にも抵抗していた偵察組長・潜水艦長等、武装共匪13名を発見、射殺し、座礁した潜水艦及びRPG-7対戦車ロケット、M-16・AK小銃等の武器類、偵察地図、望遠カメラ等の遺留品、計327種4,012点を鹵獲する成果を上げた。

 しかし、遺憾にも、武装共匪掃討作戦の過程において、我が軍9名が死亡し、民間人3名が殺害される人命損失も受けた。

■潜水艦浸透及び座礁の経緯

 逮捕された武装共匪李グァンスの調査結果、同潜水艦は、咸南楽園(退潮)潜水艦基地から9月14日0500頃、対南工作部署である人民武力部の偵察局海上処長(大佐)、偵察要員3名、間諜護送案内員等26名を乗せて出港し、9月15日2000頃、江陵市安仁津里近隣の海上に到着、偵察組3名を浸透させた後、海上偵察を行い、偵察組の復帰を待っていた。

 9月17日2100頃、偵察組案内組長の「波が強いので、海岸近くまで近づくな」という無線指示に後進し、海岸に接近していたところ、波に押し流されて座礁し、2350、潜水艦内の主要器物を焼却・破損した後、海岸に上陸、近隣の山野に逃走した。
 

潜水艦が浸透した江陵市安仁津里海岸
潜水艦が浸透した江陵市安仁津里海岸

 

浸透潜水艦

浸透潜水艦の写真

bullet

94年12月、新浦「ポンデ・ボイラー工場」(潜水艦建造基地)建造

bullet

全長35m、幅3.5m、高さ6.7m(塔を含む。)、350t

bullet

水中最大速力7.5kt、水中経済速力6kt

bullet

乗務員20名、最大乗船人員30余名

 

 

主要鹵獲装備

主要鹵獲装備:計327種4,012点

bullet

武器類:RPG-7対戦車ロケット等、18種1,977点

bullet

通信装備:打鍵式電鍵、乱数表等、13種54点

bullet

偵察装備:ビデオ、カメラ等、15種47点

bullet

浸透装備:潜水服、酸素ボンベ、足ヒレ等、30種111点

bullet

その他:我が軍の軍服、韓国製衣類等、251種1,823点

■今回の事件で明らかになった北朝鮮の残虐性

 浸透共匪は、青鶴山の頂上で同僚11名をAK小銃、T/T拳銃で2〜3発ずつ銃撃を加えて、集団殺害し、逃走失敗に備え、各自自決用実弾1発ずつを上衣のポケットに別途に保管しており、抵抗能力が全くない60代のおばあさんを始めとし、民間人3名を残忍に殺害する等、残虐性を如実に明らかにした。

■北朝鮮の主張の虚偽性

 事件発生後、北朝鮮は、「潜水艦が定常訓練中、機関故障により座礁した」と発表したが、これは、北朝鮮の主張がどの位虚偽があるのかをよく示している。

 北朝鮮の主張の虚偽性を反駁してみれば、以下の通りである。
 
bullet

浸透共匪の武装が全員民間服装又は我が軍の戦闘服を着用した点

bullet

我が軍の個人火器であるM-16小銃と手榴弾、RPG-7対戦車ロケット砲等で重武装した点

bullet

永同発電所・江陵飛行場滑走路等、国家主要施設物を撮影したフィルムと江陵・ミョンジュ一帯の地図等を携帯した点

bullet

機関故障時、水面上に浮上することが必須的だが、水中で南下した点

bullet

潜水艦座礁地点周辺に推進機作動による岩の摩耗等、エンジン稼働の痕跡が散在した点

bullet

座礁当時、海流が0.5〜1ノットで北上し、北側に漂流しなければならないが、軍事分界線以南60余海里地点で座礁した点

■事件の特徴

 この事件は、攻撃用潜水艦を利用して、我が軍服及び民間服で偽装し、RPG-7対戦車ロケット、対戦車手榴弾、AK小銃等で武装した特殊要員を浸透させたのは、明白な武力挑発行為である。

 また、共匪携帯地図に江陵飛行場滑走路、東海高速道路等が表示されており、永同火力発電所、江陵海岸一帯を精密に撮影したフィルムがあったことを見ると、全面南侵を狙った偵察行為である。

 一方、この事件は、68年1月の青瓦台奇襲(31名)、蔚山・三陟浸透(120名)事件以後最大規模で、全員精鋭軍人である人民武力部偵察局将校であっても、罪のない民間人を無惨に殺害する蛮行を犯した。

 結論的に、今回の事件は、北朝鮮が依然赤化統一戦略を放棄しておらず、露骨な対南挑発を実行していることが立証された事件である。

上へ 総参謀部偵察局 総参謀部偵察局所属偵察部隊 潜水艦利用東海岸浸透武装共匪事件

最終更新日:2003/03/18

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル